富富富(ふふふ) – 富山の新しいお米

「富富富」生育日記

富山県内各地で栽培されている「富富富」。
生育の様子や生産者向けの栽培管理情報をお伝えします。

2020年の記事

いよいよ、穂が出てきました。
田んぼの約半分の稲から穂が出る時期を、出穂期(しゅっすいき)といいます。

氷見市余川のほ場です。ちょうどこの日が出穂期。緑の葉の間から、ちらちらと穂が見えています。
出穂するとこの後、花が咲きます。稲体が暑さに負けないよう、そして、しっかりと受粉できるよう、生産者の皆さんは、こまめに水回りをして、田んぼに水を張った状態を保ちます。

この日の巡回は、新任普及指導員の研修も兼ねて行われました。雨の中、熱心に「富富富」の栽培管理を学んでいました。今後、それぞれの地域での技術指導に生かしていきます。

南砺市利屋のほ場です。出穂までもう少しです。

 

★注目!「富富富」生産者の皆様へ★
・出穂後は20日間の湛水管理を徹底しましょう。
・気温が高い日が続きます。こまめな休憩・水分補給を行うなど、熱中症を予防しましょう。

県内各地(12か所)で、毎週「富富富」の生育調査を行っています。
7月7日に行った生育調査では、近年に比べて、草丈・葉色は同程度、茎の数はやや少なく、葉齢は進んでいるという結果でした。

立山町浅生のほ場です。右側、5月14日に田植えした田んぼも幼穂形成期(ようすいけいせいき)を迎えました。※左は、早植え(4月29日)の実証

 

幼穂形成期の生育は今後の管理の指標となる重要な時期であり、各地域の「富富富」ブランド化推進協議会で、現地研修会が行われています。

7月8日、JAアルプス(立山町管内)の現地研修会の様子です。JA職員により、生育の状況や今後の水管理・施肥量などを説明し、「富富富」生産者で共有しました。

 

7月9日には、県と関係機関で県東部の実証試験田の巡回を行いました。
田植え時期による生育の進みの違いや、試験肥料の効果などを確認し、ほ場担当者と今後の管理について検討しました。
どの田んぼも足跡深さが3cmほどと、田面が固くなっており、今年、重点的に指導してきた「早目・確実な中干し」を適切に行われていたと思います。

 

「富富富」栽培のしるしとなる看板です。

茎をむいて、幼穂(ようすい)の長さを調べます。

豊作を願って・・・

 

 

★「富富富」生産者の皆様へ★

・幼穂形成期以降は、稲体の活力を維持するため飽水管理(足跡に水が残る程度)を行いましょう。
・分施栽培の場合、1回目の穂肥は幼穂形成期の7日後頃に窒素成分で0.75~1.0kg/10a、2回目は1回目の7日後に窒素成分で1.5kg/10a を基本とし、生育により減肥しましょう。

7月7日生育状況と当面の管理のポイント(PDF形式:346KB)

 

6月30日生育情報

県内各地(12か所)で、毎週「富富富」の生育調査を行っています。
6月30日に行った生育調査では、近年に比べて、草丈は長く、茎の数・葉色は同程度、葉齢は進んでいるという結果でした。

立山町浅生のほ場です。茎の数が増えて株が大きくなり、梅雨の晴れ間に緑が鮮やかです。左が早植区(田植え4月29日)、右が慣行区(田植え5月15日)です。前回と同様に、左側の早植区の方が葉色が淡くなっています。

葉色診断の様子です。

早植区は稲の中の幼穂(ようすい、穂の赤ちゃん)が2mmになり、幼穂形成期(ようすいけいせいき)を迎えていました。あと20日ほどで穂が出る見込みです。

 

★「富富富」生産者の皆様へ★

・中干し後は幼穂形成期まで落水期間が長めの間断かん水、幼穂形成期以降は、飽水管理(足跡に水が残る程度の湿潤状態を維持)を行いましょう。
・7月1日~10日は草刈り運動期間です!※一斉草刈り日:7月4日~5日
 イネ科雑草の穂は、カメムシ類の好適なエサとなるので、穂が出ないように草刈りを徹底し、カメムシ類の発生量を抑えましょう。


6月30日生育状況と当面の管理のポイント(PDF形式:379KB)

 

県内各地(12か所)で、毎週「富富富」の生育調査を行っています。
6月16日に行った生育調査では、昨年の同じ時期に比べ、草丈は長く、茎の数はかなり多く、葉齢は進んでいるという結果でした。
「コシヒカリ」と比べると、草丈は3㎝程度短く、葉色は濃くなっています。

立山町浅生のほ場です。奥に立山連峰が見えます。

現在、間断かん水(水を入れる→抜いて地面を干す の繰り返し)を行っています。

左のほ場が早植区(田植え4月29日)、右のほ場が慣行区(田植え5月15日)。左側の早植区は葉色がやや淡くなってきています。右側の慣行区の葉色はまだ濃い状態です。

 

★注目!「富富富」生産者の皆様へ★
葉齢展開が早く、葉色が濃く推移していることから、幼穂形成期までは落水期間が長めの間断かん水を行い、幼穂形成期頃までに足跡の深さ3cm程度の土壌硬度に誘導しましょう。

6月16日生育状況と当面の管理のポイント(有効分げつ終期~幼穂形成期)(PDF形式:360KB)

 

県内各地(12か所)で、毎週「富富富」の生育調査を行っています。
6月2日の調査では、近年に比べて、草丈は並み、茎数は少なく、葉齢はやや遅れているという結果でした。

先週末から、「『富富富』実証ほ生育巡回」を行っています。県内全ての栽培試験ほを回り、場生育状況や当面の栽培管理を確認しています。美味しい「富富富」を消費者の皆さんにお届けするため、これからもきめ細かな栽培指導を行い、生産者の皆さんを支援してまいります。


★注目!「富富富」生産者の皆様へ★

・「田植え後4週間までの中干しの確実な開始」が、美味しい「富富富」のポイントとなります!
「富富富」は、「コシヒカリ」等より葉色がやや濃く、茎数が増えやすいことから、遅れず・確実に中干しを行いましょう。
・カメムシ類の発生が多くなっています。イネ科雑草の穂が出ないよう草刈りを徹底しましょう。


6月2日生育状況と当面の管理のポイント(有効分げつ~中干し)(PDF形式:807KB)

生育巡回の様子です。田んぼに「葉色版」を立てて、稲の葉の色を確認しています。
葉色は、稲体の活力などを推定できる、栽培管理に重要な指標です。

南砺市の早植え試験(4月下旬田植え)のほ場です。
茎の数が増え、田んぼが青々としてきました。しっかりと「溝堀り・中干し」が行われています。

繰り返しになりますが、美味しい「富富富」づくりには、「田植え後4週間までの中干しの確実な開始」が重要です。生産者の皆さんへしっかり周知するため、巡回用の車でもPRしています。

今年度は、県内各地(12か所)で、「富富富」の栽培試験を行っています。
5月26日に1回目の生育調査を行いました。近年の同じ時期に比べ、草丈は短く、茎の数は少なく、葉齢の進みはやや遅れているという結果でした。

栽培試験を行っている田んぼには、写真のような看板が立っています。
“どんな調査を行っているか”や“稲の生育データ”をお知らせしていますので、皆さんにご覧いたき、生産者の皆さんには「富富富」栽培管理の参考にしていただければ嬉しいです!


★注目!「富富富」生産者の皆様へ★

田植えを終えたところですが、「田植え後4週間までの中干しの確実な開始」が、美味しい「富富富」づくりのポイントとなります!
「富富富」は、「コシヒカリ」等より葉色がやや濃く、茎数が増えやすいことから、遅れず・確実に中干しを行いましょう。

生育状況と当面の管理のポイント(有効分げつ~中干し)(PDF形式:690KB)

氷見市の栽培試験田です。感染症対策をしながら、現地巡回や栽培指導を行っていきます。

南砺市の栽培試験田、田植えから10日後の様子です。