PERSONS #3[生活者]

一口食べれば、笑みがこぼれる
『富富富』、収穫の秋!

この春から、県内23カ所(約7ヘクタール)の実証ほで試験栽培が行われてきた「富富富」。
その後も順調な生育を遂げ、9月中旬に無事実りの時期を迎えた。
平成30年秋の本格デビューに向けて、満足のいく節目を迎えた関係者の、喜びの表情をリポートする。

草丈の短さは収穫時にもはっきりと見てとれる。

生産者に確かな手応え

9月13日、魚津市で他の実証ほ場に先駆けて「富富富」の収穫が行われた。そこには、笑みを浮かべながらコンバインを運転する石井県知事の姿も。その表情には、これまで新ブランド米の選定やPRに自ら奔走してきたリーダーの喜びが滲む。
今年の試験栽培では、草丈が低いことから、雨・風を受けても倒伏しにくいこと、農薬の使用量を節減しても、いもち病にかからない特徴が、実証された。これらは、生産者にとって大きな魅力となるに違いない。

消費者や関係者の食味評価へ

そして消費者が最も気になるのはその食味。炊き上がりの香りとつやの良さや、口にすれば際立つ旨みと甘みなどが最大のセールスポイントだ。
ぜひたっぷり味わいたいところだが、あくまで本格デビューは来年秋。今年は、約7ヘクタールという限られた面積で生産され、その半分をアンテナショップや各地イベントなどでの限定販売に、残りの半分はPRと評価を得るための試食にあてられる。

PRの機会、続々と!

10月7日、富山市のグランドプラザで行われた限定販売記念イベントを皮切りに、11月4日・5日には富山産業展示館(テクノホール)で開催された「越中とやま食の王国フェスタ~秋の陣~」でもPRがされた。今後も、東京など都市圏でのPRイベントや県内JAの農業祭など、県内外での試食や限定販売を通じて、消費者の反応を確かめる。

他食材と響き合うおいしさ

先月、富山の食の魅力をPRする「とやま食の王国大使ふふふ」に任命された三人は、「富富富」の魅力をこのように語る。
上樂栞(じょうらくしおり)さんは「ベタッとせず、ふっくらしていて軽い口当たり」。「それでいて、甘くて、旨みが強い。若い方や女性に好まれるのでは?」と、前田まどかさん。草島しおりさんは、「お寿司にも合いそう。ぜひ富山湾の魚と合わせて味わってみてほしい」とのこと。知事からタスキを交付された彼女たちは、今後約1年間“食のとやまブランド”を県内外に向けて発信する。

生産者の登録を募集

「富富富」は一定のルールのもと11月30日まで生産者登録をすすめており、来年度は最大1,000ヘクタールの作付けを目指す。米どころ富山のさらなる飛躍のため、大きな期待を背負った「富富富」。生産者と消費者、両方向から支持される「米どころ富山」を代表するブランド米となるべく、いま大きく羽ばたき始める。

収穫を喜ぶ石井県知事をはじめとする関係者(魚津市の農事組合法人NAセンター実証ほ場)

「とやま食の王国大使ふふふ」に任命された、(左から)草島しおりさん、上樂栞さん、前田まどかさん。